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2009年5月 8日 (金)

そして五月病

案の定、五月病です。

GWで一息ついたのが、発病の引き金だったようです。



新しい職場で、気を使いながら一ヶ月をすごし、
人間関係を築くための努力を続けてきました。
同僚とは、時には先輩にも冗談を言えるほどになり、
また、顔と名前が一致する子どももずいぶん増えてきました。

しかし、未だ馴染まないのが日々の尋常でない忙しさ。

GW前のブログで「充実している」などと書いたのは、
一種の自己暗示に過ぎなかったようです。

たしかに那珂川でのゆったりした時間の流れに、
しばしの間は癒されはしました。
しかし、いざ日常に戻ってみると、
目の前を流れていく物事の速度が、
かえってその勢いを増しているように感じられ、
この二日間は、まるで飛ぶようにに去ってゆきました。

忙しいだけならば、特に不満はないのですが、
忙しさのために、自分の本来抱いていた思いや、
理想とも言うべき信念を貫けなくなっていることが
自分のフラストレーションにつながっているように感じています。

忙しさを言い訳にして、子どもと接する時間を削るなどと言うのは
自分が最も忌み嫌っていたことでした。
けれども、そうせざるを得ない状況が日常になってしまっています。

むろん、授業や生活指導を通じた「教員」としての関わりは、
今の立場になったことで非常に濃密になりました。
しかしながら、自分が今まで大事にしてきたような
「ひとりの人間」としての子どもとの関わりは、
むしろ少なくなってしまったように感じます。

学生時代、また非常勤講師時代は、こう考えていました。
専任教員になったら、どんなに忙しくても休み時間は子どもと遊び、
事務仕事や授業準備は子どもが帰ってからやろう、と。
休み時間に職員室にこもっていることなど、ありえない、と。

ところが現実には、それを貫き通すのはかなりの困難を伴います。
朝には生き物の世話、授業の最終準備、その日の打ち合わせ、
職員朝会、機器の準備、書類の提出・・・。
中休み・昼休みも用具の準備や片付け、補習、委員会活動や
児童を呼び出しての指導・・・。
放課後は会議、会議、、また会議・・・。

休み時間、真の意味で自由に遊べることは滅多にありません。
やってもやっても終わらぬ事務仕事を前にして、
授業外で子どもたちと人間的なふれあいをもてる時間は
かなり限られたものとなってしまっています。

そんな日々を過ごしていると、自分はこんなことをするために
教員になったのかという思いさえ湧いてきます。
自分はここ数年、一人前の教員となることを欲して
あらゆる努力を重ねてきたというのに・・・。

しかし、やはり夢とは、追いかけている時が最も輝いていて、
一度手にしてしまうと急速に色あせてしまうものなのかもしれません。

もうひとつ、自分を虚脱的な気持ちにさせているものは、
「先が見えてしまった」ことです。

このままずっと、この場所で教員を続けていくのであれば、
今行っている分掌業務の責任を次第に担うようになり、
授業も少しずつ蓄積が生きるようになり、
やがては後輩もできて、校内では力を得ていくでしょう。
それは、安定や、生活・身分の保障という点から言えば、
一面として自分が望んでいたことでもあります。
けれども同時に、それは自分に何とも言えない味気なさをも感じさせます。
むこう数十年が、細部は依然としてファジーなままとは言えども、
輪郭はおぼろげながら形付けられてしまい、
それがすでに見えてしまったことは、
形容しがたい心寒さを自分に与えます。

思えば自分は子どものころから、
「将来、自分は、きっと何者かになるんだ」という
漠然とした思いを常に抱いて成長してきました。

一生懸命勉強すれば、何かをつかめると信じて
闇雲に必死になっていた時期もありました。

ボランティア活動にのめりこみ、日々の誠実な活動が
きっと何かにつながると信じていた時期もありました。

そして自分は、たしかに有名大学を卒業し、
希望していた職にも就くことができました。
けれど、そこまで、です。

なんともありがち過ぎることで恥ずかしいほどなのですが、
やはり自分にとっては、ここがひとつのゴールだったようです。
今は次のマイルストーンを見つけられずに、
なんとなくウロウロとさまよっているだけの感じです。

また、こうも言えるかも知れません。
今までは、ブッシュの中を何となく光のさしてくるほうへ
先が見えないながらも道を切り開いてすすんでいました。
それは、不安もある一方で冒険心を満足させ、
緊張感を保ちつつ未来への期待感を含む
非常に刺激的な道のすすみ方でした。

それが今は、進んでいく道がはっきりと照らされ、
その道の両側には、目にはさやかに見えねども、
ショートカットや別の目的地も見つかりそうであり、
とは言え、照らされた道をすすめば間違いはないとの思いが
自分の冒険心を萎えさせてしまっている、
面白みのない、退屈な進路のとり方です。

こんな日々におしつぶされそうですが、
山崎まさよしでも聴きながらがんばりましょうか。

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